新たな探究型教育の場「うつほの杜学園小学校」
和歌山県田辺市に、教育の新たな拠点「うつほの杜学園小学校」が2025年4月に開校します。先日、設立準備を進めてきた一般社団法人うつほの杜から、和歌山県知事より設置認可通知書が交付され、これを受けて同法人は「学校法人うつほの杜学園」として新たにスタートを切ります。
開校の背景と概要
「うつほの杜学園小学校」は、和歌山県内では13年ぶりの一条校として期待されています。初年度の定員は1学年25名、入学予定者は1年生から3年生まで。探究型グローカル教育を通じて、学ぶ楽しさを体感しながら、地域に根ざした教育を受けられる環境が整います。
この学校の設立は、地域の新たな教育の試みとして、教育移住を促進する動きとともに展開されており、設立準備会では40名の教育移住が実現したことも報告しました。地域に愛され、共に育つ学びの場としての役割が期待されます。
持続可能な学校づくりへの挑戦
「うつほの杜学園」では、サステナブルな教育環境を作るために、コクヨ株式会社との「学習机再生プロジェクト」が始まりました。このプロジェクトでは、使われなくなった学習机の廃天板を再生し、新たなデザインに生まれ変わらせる試みが進行中です。
廃棄物を削減し、リサイクル可能な資源として再利用することで、環境にも配慮した持続可能な学校コミュニティを作ることを目指しています。
探究型グローカル教育とは?
うつほの杜学園が目指す「探究型グローカル教育」は、子どもたちが自らの興味や関心に基づいて学ぶスタイルを重視しています。「グローカル」とは、国際的な視野を持ちながらも地域に根差した学びを意味し、世界と地域、自然とのつながりを深めることが求められます。
この教育を実現するため、同学園はバイリンガル教育を推進し、英語の授業に加え、一部の教科も英語で提供する計画です。そうすることで、子どもたちが国際社会で通用する力を身につける可能性を広げます。
また、日本の義務教育の内容をしっかりとカバーしながら、私立校の卒業証明書を発行することで、教育の質も保証される予定です。
地域とのつながりと未来への展望
和歌山県田辺市中辺路町に位置する「うつほの杜学園」は、世界遺産の熊野古道を誇るこの地域にとって、特別な意味を持つ教育の場となります。自然豊かで歴史に裏打ちされた環境の中、未来を担う国際的なリーダーたちが育つことが期待されています。
学校は地域ぐるみでのサポートを受けながら、教育を通じて子どもたちの成長を見守る存在となります。今後、同校がどのように地域社会と共に成長していくのか、注目していきたいと思います。