胡蝶蘭の無料回収サービス「フォアスゼロ」が和歌山で始動!
和歌山県有田市に本社を構える有限会社ヒカル・オーキッドが、2025年11月11日より、花の終わった胡蝶蘭を対象にした無料回収サービス「フォアスゼロ」をスタートさせることを発表しました。このサービスは、胡蝶蘭の生産・販売を行う同社の新たな取り組みであり、これによって贈答文化を守りつつ、環境問題にも配慮する狙いがあります。
胡蝶蘭業界の現状と誕生秘話
40年以上にわたり胡蝶蘭を生産し続けてきたヒカル・オーキッドは、上場企業を中心に多くの取引先に胡蝶蘭を使用してもらっていました。しかし、コロナ禍の影響とともに贈答用の需要が減少しました。また、胡蝶蘭を処分するためには、鉄の支柱や陶器を含むため一般ゴミとしては出せず、産業廃棄物となってしまいます。これが、その後の経営に困難をもたらしました。
そんな状況下、同社は「胡蝶蘭を贈る日本独自の文化を守りたい」と願い、2022年にすべて自然由来の素材を用いたSDGsに配慮した胡蝶蘭「フォアス」を開発しました。この商品は、すでに150社以上の企業に採用されています。
新サービス「フォアスゼロ」について
取引先とのコミュニケーションを大切にする中で、「胡蝶蘭を受け取る側の処分が大変」との声が多数あがりました。そこで、胡蝶蘭の処分に関する負担を軽減するために、「フォアスゼロ」が誕生しました。
サービスの特徴
1.
手間いらずの処分
贈られた胡蝶蘭が終わった後は、同梱されている返送用伝票を利用します。箱に鉢ごと入れ、ガムテープで閉じて伝票を貼り、佐川急便に集荷を依頼するだけで完了。送料は不要です。
2.
環境に優しい循環型システム
回収された苗は自社農場で再育成し、支柱や鉢は自社で再利用することで、環境への負荷を軽減します。このように、胡蝶蘭だけではなく、その資材も無駄にしない循環型の取り組みを進めています。
未来に向けて
「フォアスゼロ」は、胡蝶蘭の贈り物が持つ本来の意味を再確認し、受け取る側の負担を軽減する新たな挑戦です。贈られた胡蝶蘭を心地よく楽しみ、その後の処分にかかるストレスを解消することで、贈り物としての価値をさらに高めることが期待されます。
ヒカル・オーキッドの取り組みは、個々の寄付先に対する思いやりを持つとともに、持続可能な未来に向けた一歩となることでしょう。この新しいサービスが、胡蝶蘭を贈る文化を未来につなげていくことを願っています。