ブリ人工種苗初出荷
2025-12-01 15:18:59

ブリ人工種苗の初出荷を果たしたマリンバースが目指す海洋環境の保護とは

ブリ人工種苗の初出荷を果たしたマリンバースが目指す海洋環境の保護とは



株式会社マリンバース(以下「マリンバース」)が、2025年6月よりブリの人工種苗の販売を開始する運びとなりました。この合弁会社は、株式会社FOOD & LIFE COMPANIES(F&LC)と株式会社拓洋が共同で設立したものであり、水産資源の持続可能性に向けた重要なステップを踏んだと言えるでしょう。特に、新型コロナウイルス感染症による影響が多くの業界に広がる中で、ブリの人工種苗が持つ可能性は注目に値します。

マリンバースのブリ人工種苗は、初めてとなる出荷を控えていますが、夏の高水温期を無事に乗り越えたことも報告されています。これにより、養殖業者向けの安定供給が可能になることを期待されています。特に、突発的な環境変化が懸念される現在、完全養殖の実現を目指す技術革新は、天然資源に頼らない持続可能な水産資源の確保に貢献し、海洋環境保護の一助となるでしょう。

背景と目的:ブリの養殖の現状



ブリは日本国内でも人気のある魚種であり、その養殖も盛んですが、これまでのブリの種苗は主に天然依存でした。産卵が春から初夏にかけて行われることから、天然種苗の供給は時期や環境に大きく影響されます。また、地球温暖化により海洋環境が変化し、従来の養殖が難しくなっている現状も無視できません。

この課題を解決するために、マリンバースでは安定的なブリの調達を目指して研究を始めました。繁殖に関する研究が成功し、2025年には人工種苗の初販売が実現しています。この人工種苗は、今後成魚になり、さらには再び採卵・孵化した種苗を育てるサイクルを構築することになります。

技術と環境:脂ののった美味しさを実現



マリンバースの理念は、持続可能な水産物の手配にとどまりません。養殖された水産物の育成には厳格な管理が行われ、特に飼育環境や飼料を細かく調整することで、品質の高い魚を提供できるとしています。これにより、脂の乗ったブリを安定的に消費者へお届けすることが可能になるのです。

マリンバースの設立と成り立ち



マリンバースは、2022年にF&LCと拓洋の共同出資により設立されました。設立後、同年6月にはマダイの人工種苗を先行して販売し始め、業界内の情報交換を通じて連携を深めてきました。この活動は、スシローを運営するF&LCの経営理念とも密接に関連しています。

今後もマリンバースは、天然資源を保護しつつ、持続可能な水産物を提供する取り組みを強化していく予定です。2027年には、尾鷲物産株式会社を通じて、スシローでブリを提供できることを目指しており、その実現が期待されています。このような動きが、持続可能な海の未来を築いていくことでしょう。

最後に



株式会社マリンバースの取り組みは、現代の水産業において非常に重要なメッセージを持っています。これからの時代、私たちが享受するであろう美味しい魚が、環境にも配慮した形で育てられることの意義を考えるきっかけとなるでしょう。マリンバースの活動から目が離せません。期待が高まるこの新たなステージで、持続可能な未来を共に創造していきましょう。


画像1

関連リンク

サードペディア百科事典: F&LC マリンバース ブリ人工種苗

トピックス(グルメ)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。