和歌山県とJAXAが衛星データ活用への共同研究を開始
和歌山県はこのたび、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携し、最先端の衛星データを用いたインフラ管理に関する共同実証の検討を始めました。このプロジェクトは、地球観測衛星「だいち4号」(ALOS-4)などが集めたデータを活用し、老朽化が進んでいるインフラの予防保全を目指すものです。さまざまな社会課題に対処していくための大きな一歩となることが期待されています。
これまでの歩み
和歌山県とJAXAは、2009年に防災利用を目的とした協定を結び、それ以来、衛星データを活用して災害時の被害状況を把握してきました。特に、和歌山県は「スペースポート紀伊」という日本初の民間ロケット射場を持ち、宇宙産業の育成に力を入れています。今年2025年には「宇宙アクションプラン」や「和歌山県総合計画」を策定し、衛星データの活用を主要なテーマとして位置付けています。
新たな検討内容
今回の共同研究では、パートナーシップを深め、以下のようなテーマに基づいて実証実験を進める予定です。
- - ダム貯水地周辺の監視 - 環境の変化をリアルタイムで把握し、災害リスクを低減。
- - 道路法面の被災状況の早期把握 - 異常が発生した際に早期にすべての情報を集めて対策を講じることが可能。
- - 地表変動の検知による減災対策 - 事前に地面の動きを把握することにより、事前対応を行うことができる。
これらのテーマに加えて、森林管理や森林資源の把握を含む新たな取り組みも進めています。これにより、自然環境との調和を図った持続可能な社会の構築を目指しています。
期待される効果
和歌山県知事の宮﨑泉氏は、「JAXAと連携することで、持続可能な未来を作るためのインフラの予防保全や脱炭素への取り組みが進むとともに、宇宙産業の振興にもつながることを期待しています」と語ります。これは、和歌山県が脱炭素先進県として発展するための新たな契機と考えられています。
JAXAの理事である瀧口太氏は、過去16年間の衛星データ利用の実績を振り返り、共同研究の成果が新たな民間事業の推進に寄与し、さらなる宇宙利用の拡大に繋がると強調しています。
未来へのステップ
この共同研究の成果は、地域社会の安全や環境の管理だけでなく、ビジネスの発展にも寄与することが期待されています。また、来年度からの実証開始を目指し、具体的な取り組みが進められます。
和歌山県とJAXAの新たな挑戦は、地域の発展に加え、宇宙技術を活用した持続可能な社会を実現するための重要な一歩となることでしょう。今後の動向から目が離せません。