和歌山で宇宙産業の新たな潮流を切り開くタカショーデジテックの挑戦
株式会社タカショーデジテック(本社:和歌山県海南市、代表取締役社長:古澤良祐)は、宇宙産業の発展に向けた重要な一歩を踏み出しました。超小型人工衛星の打ち上げを目指す新会社、株式会社WALLに出資し、宇宙関連の人材育成と地域課題解決を担う姿勢を示しています。
WALLは、和歌山大学との協力関係によって「宇宙産業人材の実践的育成手法の研究」を進めています。この取り組みでは、衛星製造の実践を通じて、宇宙技術の包括的な学習環境を整えることを目指しています。特に、人工衛星とIoT機器を結ぶ非地上系ネットワークの構築により、防災や企業のBCP(事業継続計画)強化など、地域の課題に即した人材の育成を重視しています。
宇宙産業は急成長が期待される分野ですが、地方では専門知識や技術を実践的に学ぶ場が少ないという課題があります。タカショーデジテックは、WALLのビジョンに共感し、この課題解決に向けた取り組みを支援することを決定しました。出資を通じて衛星製造やその運用を支える地上機器の製造に協力し、新たな照明技術の活用を探ります。
WALLは、タカショーデジテックとともに和歌山県内に拠点を置く6社、さらに株式会社アークエッジ・スペース(本社:東京都江東区)の共同出資により設立されました。資本金は2900万円となっており、このアプローチは全国的にも珍しく、地域の民間主導による宇宙産業プラットフォームの形成を図っています。
また、和歌山県には日本初の民間による衛星打ち上げロケット射場を目指す「スペースポート紀伊」が位置し、その運営はスペースワン株式会社(本社:東京都港区)が行なっています。いち早く商業宇宙輸送サービスを提供し、和歌山県における宇宙産業の可能性を広げています。和歌山大学もまた、衛星の製造、打ち上げ、運用に関する豊富な経験を持ち、最大口径12mのパラボラアンテナを活用してデータの受信・利用ができる教育機関です。
さらに、宇宙人材スキル標準の策定を主導する秋山演亮教授が在籍する和歌山大学は、地域内に宇宙産業を支える資源が集まる特異な環境を形成しています。このような地域の資源を活用し、宇宙産業推進のためのプラットフォームがさらに発展することが期待されます。
タカショーデジテックは、WALLへの出資により、地域に密着した新規産業の創出や人材育成、地域課題の解決に向けた取り組みを進めています。衛星製造や運用データを照明製造や光の演出に活用することで、新たなイノベーションが期待されます。和歌山から宇宙産業の未来を築く取り組みに、注目が集まっています。
本記事では、和歌山での宇宙産業の推進に欠かせないタカショーデジテックとWALLの活動を中心に、地域の関与がいかに重要であるかを伝えていきます。今後の展開に期待が高まります。