農業の未来を切り開く新ヶプロジェクト
和歌山県紀の川市に位置する辻本農園SEC&Co.が、株式会社大都と沖縄のEF Polymerと連携し、桃の栽培における新しい可能性を探る共同研究に乗り出しました。このプロジェクトでは、100%オーガニックかつ完全生分解性の超吸水性ポリマーと乳酸菌を用いて、持続可能な農業の実現を目指しています。
プロジェクトの背景
近年、果樹農業は気候変動による高温障害や異常気象、そして土壌劣化に直面しています。これらの課題に加え、高品質な桃を安定的に供給することが求められる中、辻本農園とEFポリマー社は乳酸菌と生分解性ポリマーの活用に着目しました。
取り組みの具体的内容
本プロジェクトでは、EFポリマーが開発した環境に優しい土壌改良技術を導入し、桃の植生環境を最適化する実証実験を実施します。乳酸菌は微生物の力を借りて土壌の保水性や養分吸収を向上させることができ、持続可能な農業の推進に寄与する可能性があります。
具体的には、減農薬での栽培と点滴冠水の手法を採り入れ、環境に与える負担を軽減しつつ、桃の品質向上を目指します。EFポリマーの助けを借りることで、限られた水や肥料でも安定した成長が期待されており、地域農業の新しいモデルを作り出すことが願われています。
期待される成果
このプロジェクトにより、乳酸菌技術を用いた栽培が可能となり、病害虫の抑制や果実の糖度向上といった成果が期待されています。また、EFポリマーの導入により、環境負荷を最小限に抑えながらも、高品質な桃を安定的に供給できる体制を培いたい考えです。
辻本農園の理念
辻本農園は、40年以上にわたり高品質な桃を生産してきました。近年には、プレミアムブランド「Lacto Peach」を立ち上げ、環境に優しい農業の実現を目指しています。プロジェクトを通じて、健康向上や地域活性化にも寄与できるよう、より持続可能な未来を見据えた取り組みを続けています。
未来に向けた展開
さらに、この取り組みは2025年1月22日・23日に京セラドーム大阪で開催される「FOOD STYLE Kansai 2025」で紹介される予定です。そこで新たな出会いや啓発が生まれることで、桃農業が盛り上がることを期待しています。
EFポリマーは、エコ・フレンドリーなポリマーとして、農業資材の分野においても注目されています。リサイクル可能な素材から生まれた尿素を利用して、持続可能な製品開発に貢献しているのです。これは、農業のグリーントランスフォーメーション(GX)を推進し、環境問題解決へとつながる大きな一歩となるでしょう。
この共同研究を通じて、辻本農園とEFポリマーが共に成長し、新しい時代の桃農業を切り開いていくことを願っています。次世代を見据えた環境に優しい農業の姿を、ぜひ今後の展開にご期待ください。