有田市の文化と農業をつなぐ「温故知新」の精神とは

有田市の文化と農業をつなぐ「温故知新」の精神とは



有田市は、温暖な気候と豊かな自然に囲まれたこの地域で、多くの恵みを享受してきました。特に、みかんは有田を代表する作物で、その美味しさは全国に知れ渡っています。冬が近づく現在、まちを歩けば、収穫を迎えたみかん畑が目に入り、青空に映えるオレンジ色の実が、自然の美しさを改めて感じさせてくれます。これからの季節、住民の皆様も冬の準備を進めている頃かと思います。

先月の活動を振り返ると、市役所は補正予算や来年度に向けた予算編成に追われ、また国に対する要望を実現するため、上京するなど多忙な日々が続きました。特に印象深いのは、10月末にイタリアのローマで開催された世界農業遺産認定式への参加です。そこで、私たちの地域の長年の努力が評価され、「有田・下津地域の石積み階段園みかんシステム」が世界から認められたことは、私たちの誇りであり、新たな可能性への扉を開く大きな意味を持っています。この認定が、地域ブランドの強化、観光振興、次世代の育成、持続可能な農業への繋がりとなることを願っています。

さらに、11月13日には、「令和7年度有田市文化賞」の表彰式を執り行いました。市内の3名と1団体が、それぞれの分野での素晴らしい成果を称えられました。彼らの努力は地域の文化の発展に貢献し、特に若い世代に対して刺激を与えています。受賞者の活動を通じて、未来の有田市文化の礎が築かれることを期待しています。

私は、「温故知新」という言葉を大切にしています。この言葉は、過去を振り返り、その中から新しい発見を得ることの重要性を示します。冬の澄んだ空の下、みかん畑が作り出す色とりどりの風景や、地域に根付いた連綿とした文化の営みは、先人たちの知恵や努力の結晶です。私たちはその記憶を心に留め、新たな価値を地域に生み出していく必要があります。

また、地域の未来を育むためには、先人たちの思いを受け継ぎながら、新しい時代に適応した創造力も求められます。有田市の文化と歴史が織りなす物語を大切にしつつ、その中から新たな発展を目指して皆様と共に歩んでいきたいと考えています。これからも地域の皆様の温かいご理解とご協力をお願い申し上げます。共同の力で、文化と農業が共生している愛すべき有田市を、未来へと繋いでいきましょう。

有田市長 玉木 久登

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