紀ノ川流域の風土と水を探る環境シンポジウム2025開催決定
2025年6月12日から14日にかけて、和歌山県橋本市の天然温泉「ゆの里」にて「第5回環境シンポジウム」が開催されます。主催は一般財団法人杜の財団、風土再生学会、そして「ゆの里」です。本シンポジウムは「風土と水の科学」をテーマに、自然と人間の関係を見つめ直し、持続可能な社会の実現に向けた課題を探求します。
当イベントでは、風、大地、水という自然の要素がどのように人々の生活と文化に影響を与えているのかを深掘りします。特に、私たちが当たり前に享受している四季の変化や地元の自然環境がどのように形成されているのかを学ぶことで、風土の重要性を再確認することが目的です。
本シンポジウムでは、自然生態系の回復技術「大地の再生®」を提唱する矢野智徳氏と、「風土学(fudology)」の発展を目指す堀信行氏が中心となり、多様な分野からの専門家たちが集結します。これにより、参加者は科学的知見を得るだけでなく、実際に風土再生がどのように行われるのかを体感できる機会が提供されます。
開催の背景
このシンポジウムが毎年開催される背景には、日本列島の自然環境が急速に失われつつあることへの懸念があります。私たちが日常的に過ごす中で、自然環境が変わることで、生活や文化がどのように影響を受けているかを知る必要があります。特に、近年の環境問題や災害の増加は、自然生態系の脈である水や大気の機能が損なわれていることを示唆しています。今日の私たちに求められているのは、環境を見直し、持続可能な社会を築くことです。
シンポジウムのプログラム
日程とプログラム
- 堀信行「紀伊半島における冷・温泉の分布と地下構造のダイナミズム」
- 矢野智徳「今、全国で問われる風土再生の鍵-生態系脈循環機能と流域水脈の再生」
- 粟生田忠雄「生態系を育む不飽和領域の流体の運動」(仮)
- 大北紘彰「暮らしの足元からはじまる環境再生~沖縄東村での10年の試み~」
- 小甲豪「やんばるの海から消えた藻場を再生する」
- 重岡昌吾「水と光の科学 アクアフォトミクスについて」
- 大倉正之助「音と響きと水と」
- 井戸理恵子「鉱物の神と高野山」
- フィールドワーク: ゆの里敷地内における「大地の再生施工」を体験
- 「流域風土市」開催:地元の生産者による材料の展示・販売
参加者の皆様へのメッセージ
本シンポジウムは市民参加型の学びの場として企画されています。誰でも参加可能であり、草の根の環境再生活動を応援する機会ともなります。
「風土からの声なき声」は、私たちに根源的な問いかけをしています。未来をどう生きるかをともに考え、行動を起こす場として、皆さまの参加をお待ちしております。
公式サイトでの詳細や参加申し込みは以下のリンクからご確認ください。
このシンポジウムを通じて、私たちの生きる基盤である風土や水の重要性を再認識し、未来の環境に貢献する知識を身につけていきましょう。