梅干しの最盛期
2025-07-02 11:00:28

和歌山の梅干し作りが最盛期を迎える中、業界が直面する課題とは?

和歌山の梅干し作りが最盛期!



和歌山県みなべ町、国内一の梅の産地として知られるこの地で、創業50周年を迎える食品メーカー・株式会社河鶴が、国産の梅を使用した梅干しの漬け込み作業を行っています。

7月4日(金)には、代表取締役社長の河島伸浩が自社工場を訪れ、スタッフと共に梅干しの製造に携わる特別なイベントが開催される予定です。夏の早朝には、提携先の農家で梅の収穫作業を実施し、地域との結びつきを深めながら、梅干し作りの重要な工程を体験します。

梅の収穫と今年の状況



今年は、2024年に続く歴史的な梅の不作が続いています。暖かさと冷たさが交互に訪れる異常気象により、受粉が不良になり、梅の実の成長が影響を受けました。今年はさらに4月上旬に降った雹による被害が重なり、和歌山県では累積で約47億円の損失が発生したと言われており、これは10年で見ても最大の被害となっています。

とはいえ、河鶴では、提携する農家との信頼関係やビジネスのノウハウを駆使し、例年並みの梅を確保するための努力を続けています。梅の収穫は6月中旬がピーク。7月からは製造が本格化し、この貴重な原材料を生かした梅干し作りが進められます。

カワツルの特別な梅干し



河鶴の梅干しの最大の特徴は「二度漬け製法」です。梅本来の香りと味をひきたてるため、一度の漬け込みではなく、2回に分けて行われる独自の製法を採用しています。これによって、梅は本来の風味を保ちつつ、まろやかな味わいに仕上がります。

さらには、はちみつ梅としそ梅の2種類の味付けにこだわっています。さまざまなバリエーションを増やすのではなく、伝統的な梅干し作りを追求し、確立した品質を守ることに力を入れています。

地域との結びつきを意識した取り組み



みなべ町においては、河鶴が地域内の契約農家と密接に協力し、持続可能な生産体制を作り上げています。地元の恵みである梅を使い、工場では年間3〜5トン(繁忙期には20,000パック)単位で生産しているため、安定した供給が求められます。

カワツルでは、特に梅の収穫から加工、出荷に至るまでの全工程において、地元の農家との強い絆をもとに、品質を優先した製品作りをしています。

未来への挑戦



河鶴は、国内マーケットにとどまらず、世界にも目を向け、「地方と世界をつなぐ食の未来」をテーマに事業展開を進めています。新しい製品の開発や、健康志向へのアプローチも強化しながら、売上100億円を目指しています。

今後、河鶴がどのように不作の影響を克服し、変わらぬ品質の梅干しを届けていくのか、その取り組みに注目です。梅干しの伝統を守りつつ、未来に向けた挑戦を続ける彼らの姿勢には、多くの期待が寄せられています。


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