和歌山県が目指す持続可能な未来、資源自律経済ビジョンとは

和歌山県が展開する『資源自律経済ビジョン』の紹介

和歌山県では、地域独自の産業構造や資源を効果的に活用するために、先進的な『資源自律経済ビジョン』を策定しました。このビジョンは、持続可能な地域の発展を支えるために作成され、県民一人ひとりがそのプロセスに参加し、自らの手で和歌山をデザインすることを促しています。

背景と目的

和歌山県は、国際的な供給リスクの軽減を図りながら、国内の資源循環システムを強化していくことを眼指しています。これにより、持続可能な成長を実現し、多様な産業の育成を促進することが狙いです。ビジョンの目的は、県民に『資源循環を自分事化する』意識を持たせ、『和歌山らしさ』を活かした資源循環の実現です。

ビジョンの核心

本ビジョンは、県民が資源の再利用、分別運搬、持続可能な生産と消費など、様々な段階に携わることを期待する内容となっています。特に『わかやま資源自律経済ビジョン検討会』での議論を経て、各ステークホルダーがどのように役割を果たしながら連携していくかを明示しました。

コンセプトとビジュアル

ビジョンの中核となるコンセプトは「一人ひとりがサーキュラーの『わ』の中へ」です。これは、和歌山の温かみや人間関係の重要性、地域の資源循環への参加意識を高めることを目指しています。具体的には、県民を象徴する「きいちゃん」が循環の輪の中に入ることで、地域を自らデザインする姿が描かれています。

次のステップ：家庭用廃食油の回収

ビジョンの実現に向けて、第一弾のアクションとして家庭用廃食油の回収を開始し、持続可能な航空燃料（SAF）へと資源化する仕組みを構築します。この取り組みにはワーキンググループが設立され、令和6年度内の実証を目指します。さらに、地域企業のニーズに応えた勉強会も開催し、産業界全体で資源循環に取り組むネットワークを広げていきます。