日本発の新しい屋外照明ブランド『yomosugara』
2025年4月、イタリアのミラノで開催される世界最大のデザインイベント、ミラノデザインウィークにおいて、日本の屋外照明ブランド『yomosugara(よもすがら)』が初めてお披露目されます。このブランドは、和歌山県海南市を拠点とする株式会社タカショーデジテックと、ロンドン・東京を拠点に活動するデザインスタジオTangentとの共同プロジェクトとして生まれました。
ミラノデザインウィーク2025の意義
ミラノデザインウィークは、毎年4月に行われるデザインの祭典で、国際家具見本市「ミラノサローネ」の他、年に一度の国際照明見本市「エウロルーチェ」が並行して開催されます。このイベントは、照明やデザインのトレンドが集結し、世界中のデザイン関係者から注目を集める場となっています。
『yomosugara』は、ミラノの歴史的な建物であるレオナルド・ダ・ヴィンチ記念国立科学技術博物館内の「Cavallerizze」エリアで展示され、現代の日本の照明が持つ新たな美しさを世界に発信します。
ブランド誕生の背景
『yomosugara』というブランド名は、古語で「夜通し」という意味を持ちます。これは、昔の人々が夜空や自然に思いを馳せる時間の豊かさに由来しています。このコンセプトを基に、夜の過ごし方を問いかける屋外照明を提供します。
設計の特長は、日本の自然や原風景に寄り添ったものであり、夕暮れから夜へと移り変わる時間帯の柔らかな灯りを再現しています。これにより、装飾性の強い海外の照明と一線を画し、日本特有の心安らぐ雰囲気を醸し出しています。
商品ラインアップ
『yomosugara』の製品には、「Shobu」「Suiren」「Kodama」といったユニークな照明器具が揃います。
- - Shobu: 菖蒲の姿をモチーフにしたデザインで、静かな光を放つ間接照明。2灯型と3灯型があり、足元を優しく照らします。
- - Suiren: 水面に浮かぶ睡蓮を表現したデザインで、澄んだ水に包まれた印象を与えるクリアな層が特徴です。
- - Kodama: 樹木に宿る精霊をテーマにした照明で、有機的なフォルムが自然の中に溶け込むようにデザインされています。
これらの灯具は、あらゆる空間に適応可能で、国内外のデザイナーやアーキテクトから注目されています。
企業の背景とフューチャー
タカショーデジテックは、2015年にロンドンで設立されたTangentと協業し、和歌山の豊かな光の文化を引き継ぎつつ、現代的なデザインを加えた新たな屋外照明ブランド『yomosugara』を誕生させました。
タカショーデジテックは、LED照明や屋外空間の専門家であり、住宅や商業施設に対する最適な照明提案を行ってきました。今後も『yomosugara』を通じて、日本の和の美を世界中に広げていくことを目指します。
結論
ミラノデザインウィーク2025での『yomosugara』の展示は、ただの照明ブランドの立ち上げにとどまらず、日本文化の美しさや照明の持つ力を改めて問いかける機会となります。今後の展開にぜひご注目ください。