ヒューマンライブラリー「りぃぶる’25」の開催
2023年11月30日、和歌山県のジェンダー平等推進センター「りぃぶる」で、ヒューマンライブラリー「りぃぶる’25」が開催されました。このイベントは、さまざまな背景を持つ方々の「生きている本」としての話を聞きながら、様々な生き方や価値観に触れる貴重な機会です。カメラやメモなどの記録を行わず、話をじっくりと聞くことで、ふだんはなかなか聞けない生の声に直接触れることができます。
ヒューマンライブラリーの目的
ヒューマンライブラリーは2000年にデンマークで始まり、特に障がい者、ホームレス、性的少数者など、差別や偏見の対象となりやすい人々が「本」として語り手となり、自らの経験を伝えることで多様性の理解を深めることを目的としています。「りぃぶる」では、これに加えてジェンダー平等に視点を置き、自分らしい生き方を貫いてきた人々の話も聞くことができます。毎年行われるこのイベントは、読者と「本」同士が交流し、お互いの理解を深めることを目的としています。
多様な「本」を貸し出し
今回のイベントでは、参加者は一度の参加で3冊の「本」を借りて、その話を聞くことができました。具体的な語り手は以下の3名でした。
- - 草の根防災士いとはんさん:タイトル『防災・減災は地域から!』
- - 串本の漫画家さん:タイトル『ある光』
- - 北山川筏師(いかだし)もこさん:タイトル『女性の筏師で600年の歴史が変わった!』
それぞれの「本」が、30分間のインタビュー形式で体験や考えを語り、読者との対話を通じて深い理解を促しました。
交流会でのひととき
各「本」との対話の後には、参加者と語り手がカジュアルに話し合える交流会も設けられています。お茶とお菓子を囲みながら、参加者は質問をしたり、「本」がさらに詳しい話を披露したりして、和やかな雰囲気の中で時間を過ごしました。参加者からは「本人の体験を直に聞けて、心に響くものがあった」、「何度も参加することで自分自身の視野が広がるのを感じた」といった声が上がり、多くの人にとって有意義な体験だったことが伺えました。
今後の展望
このようなイベントは「りぃぶる」が目指す、多様な価値観や生き方を認め合う社会づくりの一環です。今後も「りぃぶる」は、さまざまな背景を持つ人々が集い、出会える場を提供し続けることを目指しています。参加者から寄せられる感想が何よりの励みとなり、次回の開催に向けて、さらに充実したサポートを提供できるよう努めていく所存です。これからも多くの人が集まり、多様性について学ぶ機会が生まれることを期待しています。