高齢者の買物課題を解消するセブン-イレブンとの連携調査について

高齢者の買物課題を解決するための調査

株式会社エス・エム・エスが、セブン-イレブン・ジャパンと提携し、高齢者の買物に関する調査を行いました。この調査は、ケアマネージャー向けのコミュニティ「ケアマネドットコム」と介護に悩む人々のための「安心介護」を利用している会員に実施され、現代日本が抱える高齢者世帯の問題に焦点を当てています。

超高齢社会の実情

日本は今や超高齢社会を迎えています。調査によると、2000年に366万世帯だった高齢夫婦世帯が20年間で653万世帯に増加し、高齢単独世帯も同様に299万世帯から671万世帯に増加しています。つまり、高齢者が生活する世帯は急増しており、それに伴う買物に関するさまざまな悩みが浮上しています。介護サービスの選択や葬儀の準備に至るまで、様々なニーズや圧力にさらされる高齢者の実情が明らかになっています。

調査内容と手法

本調査では、376名のケアマネージャーと341名の介護家族を対象に、オンラインアンケートを実施しました。この結果から、ケアマネージャーの約90%が「日常の買物に課題を抱える利用者を担当している」と回答しており、実際に利用者やその家族から求められて、自身の職務範囲を超えて買物に関与しているケースが多いことが報告されました。

特に在宅介護を行っている家族の約80%が、買物に負担を感じており、その中でも最も困難だったのは「自身の体調が悪いとき」に買物ができなくなる場合であるとしています。このことは、被介護者の生活における重要な必需品の調達に直結しており、介護者の健康状態が家庭生活全体に影響を及ぼすことが示唆されました。

セブン-イレブンの役割

セブン-イレブン・ジャパンが提供する宅配サービス「7NOW」は、高齢者の買物ニーズに答えるための一つの解決策として注目されています。このサービスは、悪天候や忙しい日常の中でも短時間で商品を届け、特に介護者にとっては時間や労力を大きく削減できる可能性を秘めています。調査によると、ケアマネージャーはこの宅配サービスを通じて、利用者やその家族の負担を軽減できると考えています。

未来に向けた展望

エス・エム・エスとしては、今後も高齢者支援を目的とするさまざまなサービスを展開し、ケアマネジャーや家族の声を反映していく所存です。この調査結果は、介護の現場におけるリアルな課題を明らかにし、今後のサービス向上に役立てていくことを目指しています。セブン-イレブンとの協力により、高齢者世帯の不便を解消し、より豊かな生活を提供する一助となることが期待されます。

調査を担当した小倉氏は「ケアマネジャーと介護家族の双方の負担を軽減するために、今後も様々なサービスを通じて支援していく」と述べています。また、セブン-イレブンの由井氏も「高齢者や身体的に不自由な方々の日常の買物を支えることが我々の使命」と語ります。これからのサービス改善に向けてのさらなる期待が高まります。