日本人のソウルフードとも言えるおにぎり。その魅力は手軽に食べられ、様々な具材で自分好みにアレンジできることにあります。株式会社クロス・マーケティングが実施した「おにぎりに関する調査(2025年)」により、全国の20歳から69歳の男女に好まれる具材やおにぎりを食べる頻度、購入場所などについての詳細が明らかになりました。
調査結果では、おにぎりを「週に1回以上」食べている人が38.5%というデータが示されました。特に20代や40代ではこの割合が4割に達していますが、60代では約30%にとどまります。若い世代ほどおにぎりを楽しむ傾向が見受けられ、その背景には忙しい日常の中で手軽にエネルギーを補充できる食事としてのニーズがあるのでしょう。
次に、好きな具材に関する興味深い結果が出ました。最も人気のある具材は「鮭」で、続いて「ツナマヨネーズ」、3位には「辛子明太子」がランクインしています。この傾向は特に年代によって異なり、60代では「鮭」が圧倒的支持を得ています。一方で、40代は「ツナマヨネーズ」が人気で、20代ではプレーンの「塩むすび」が高評価を得ていることが興味深いポイントです。
おにぎりの美味しさを決定づける要素としては、「好きな具材」「ご飯の美味しさ」「塩加減」がトップ3に挙がっています。特に、60代の男性は「好きな具材」を重視し、50代から60代の女性は「ご飯の美味しさ」に焦点を当てる傾向が見られました。
また、どこでおにぎりを買うのかという点でも興味深い結果が得られました。おにぎりを「コンビニエンスストア」で購入する人が最も多く、全体の6割弱を占めています。60代の男性では、その割合が7割を超える結果となりました。女性の50代から60代では「おにぎり専門店」が他の年代に比べて高い支持を受けていることも特徴的です。
さらに、買い物時におにぎりと一緒に購入するものについても注目したいポイントです。半数以上の人が「お茶系飲料」を一緒に買い、続いて「おかず」や「ミネラルウォーター」という選択肢もあることが分かりました。特に、20代の男性は「ミネラルウォーター」や「炭酸飲料」の組み合わせを好むようです。
面白いのは、おにぎりを握る際の方法や工夫です。「食品用ラップを使ってにぎる」というスタイルが44.4%と最も選ばれており、素手で直接握る人は21%に留まりました。特に女性の約6割がラップを使うという結果が示すように、衛生面を考慮した選択が進んでいると言えそうです。
この調査からは、おにぎりがいかに多様なニーズや好みを持つ食文化であるかが浮かび上がります。これからも、各年代でのトレンドに合った具材やスタイルを楽しみながら、おにぎりライフを充実させていきたいものです。元気の源とも言えるおにぎりを、ぜひ日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。