若年層の買い物事情:口コミ重視でポイントが貯まる商品が人気
株式会社mitorizが実施した「食品と日用品の買い物に関する調査」によると、近年の買い物行動には顕著な変化が見られます。特に、若者世代は特売や割引商品よりも、ポイントが貯まることを重視する傾向が強まっていることが明らかになりました。この調査には、2993名の消費者が参加しており、彼らの購買実態を詳しく探っていきます。
調査概要
調査期間は2025年10月21日から10月24日まで、対象者はmitorizの購買行動データサービス「Point of Buy」の登録会員です。このサービスは国内最大級の消費者購買データベースを活用しており、買い物行動についての詳細な情報を提供するための貴重なリソースとなっています。
買い物の頻度と時間帯
調査の結果、最も多かったのは「週に1~2回程度」(36.3%)という頻度でした。多くの人が夕方以降に買い物をする傾向があり、17時から20時の時間帯に行く人が30.4%にのぼります。この時間帯は、仕事帰りの人たちが買い物を行いやすいことが影響していると考えられます。
購入場所の選択
食材や日用品の購入先では、「スーパーマーケット」が圧倒的な人気を誇っており、89.6%の人が利用しています。次いで「ドラッグストア」(59.1%)や「コンビニエンスストア」(32.4%)が続きます。特に20代以下の若者はコンビニの利用が高く、買い物スタイルの多様化を物語っています。
情報源の変化
買い物をする際に参考にする情報源では、上位に「チラシ(52.9%)」と「店頭POP(40.9%)」がランクインしていますが、若年層においては「口コミ」(16.8%)や「SNS」といったデジタル情報の影響が顕著です。20代以下ではSNSを活用している割合が29.5%と非常に高く、従来の情報源にとどまらない傾向が見受けられます。
若者たちは、身近な人の意見やネットでの評価を重視しており、口コミの力が再評価されています。
購入時の重視ポイント
食品の購入においては、「価格の安さ」(78.4%)が最も重視されています。続いて「特売や割引の有無」(52.9%)が上位を占めており、消費者は価格的なメリットを最優先することが分かります。一方、日用品に関しては「ポイントが貯まる」(45.6%)が重視される結果となりました。これは、消費者の心の中に「お得感」が強く影響していると言えます。
年代別の傾向
年代別に見ると、全体的に「価格の安さ」は常に重視されていますが、子どもを持つ世代ほど「品質の良さ」を重視する傾向が強いことも確認されました。若年層はコストに敏感で、反対に高齢者層は商品の質を意識するようです。特に日用品では「容量やサイズ感」が重視され、使い勝手の良さが購買に影響を与えることがわかります。
まとめ
総じて本調査からは、価格やお得感に敏感な購入行動が浮き彫りになっています。特に若年層においては、従来の情報源よりもデジタルや口コミを重視する傾向が顕著で、今後の消費市場において大きな影響を与えることが予想されます。2025年以降も値上げが続く中、消費者は賢く購入行動を行う意識がますます強まっていくことでしょう。
このようなデータを知ることで、今後の買い物スタイルや消費者行動の変化を見極めることができ、マーケティングや小売業界にとっても重要な示唆を得ることに繋がります。