新たな特産品づくりを目指す「わかやまジビエ」加工支援事業

わかやまジビエ加工品開発支援事業

和歌山県は、地元の特産品を生かすために、「わかやまジビエ加工品開発支援事業」をスタートさせました。この事業は、わかやまジビエを用いた新しい加工品の開発にチャレンジする県内の事業者をサポートすることを目的としています。地域の食材を活かした製品開発を通じて、消費拡大を図ることが狙いです。

和歌山県で獲れるジビエ（野生の肉）は、主にイノシシやシカが中心です。特に、地元の特性を活かした豊かな風味と、脂肪分が少なくヘルシーな栄養価の高さが特徴です。ジビエは最近の健康志向の高まりから注目を集めており、地域の食文化の一環としても重要な役割を果たしています。

この支援事業では、わかやまジビエを活用する新規加工品の開発に取り組む事業者に対し、経費の一部を補助します。具体的には、対象経費の50%が助成され、1事業者あたり最大20万円まで上限があります。これにより、新たな商品開発への挑戦を後押しする仕組みです。

補助金の対象となるのは、食品衛生法第55条に基づく許可を持つ食肉販売業、食肉処理業、そして食肉製品製造業の事業者です。また、愛玩動物用飼料の安全確保に関する法律に基づく届出を行っている製造業者も対象となります。このように、広く地域の食品関連事業者が参加できる点が特徴です。

実際、すでにいくつかの事業者がこの支援事業を利用して新しい加工品の開発に取り組んでおり、例えば、ジビエを使ったソーセージやハム、さらには缶詰などの製品が開発されています。これらの製品は、地元だけでなく観光客に向けても販売されており、和歌山県の新たな特産品として注目を集めています。

和歌山のジビエを使った製品が進む中、地域の食文化に新しい風を吹き込むことが期待されています。ワークショップや試食会も行われ、消費者との対話を図ることで、さらなるニーズを把握しやすくなっています。これにより、受動的な販売から参加型の食文化の育成へとシフトしていく可能性があります。

「わかやまジビエ加工品開発支援事業」は、地域の皆が関わり合い、協力し合って取り組むことのできるプロジェクトです。地元の豊かな自然を背景にしたジビエを通じて、地域振興や新たな食文化の創造が進んでいくことが期待されます。興味のある方は、和歌山県農林水産部・畜産課までお問い合わせください。